「ふふふ。刀の封印が解けた時に思い出すと思ったのに。相変わらずね。」






クスクス笑いながら、咲夜が僕の頬に触れた。





瞬間。





脳裏に蘇る鮮やかな記憶。





そうか、僕は･･･





「思い出した？ この生活が少し長すぎたかしら？ 楽しかったもの仕方ないわね。」





「そうだな。楽しすぎたのかもしれない。君と過ごすのは当たり前だからな。思い出さなくても何も変わらないよ。」






僕と咲夜は、時を超え、『オニ』を封印するために今を生きていたんだ。





巫女の能力で、朱桜が『オニ』を封印した時にかけられた呪い。




呪いを封印する為に朱桜が使った能力。






朱桜の能力を引き継いで生まれる時代に、封印が出来るであろう能力を持って生まれる子を予知し転生した。