「やっと終わったな。」




「ええ、これで安心出来るわ。」





『オニ』の攻撃で付いた傷から、自分の血を使って闇を防いだ。




僕を見る咲夜の顔色が悪い。




「大丈夫か? かなり無理をしたんだろ? 」




差し出す右手に、重なる手。




少し冷たい。




「あなたの方こそ大丈夫なの? 」




僕を心配する咲夜の瞳が優しい。




「大丈夫。とは言えないな。結構キツいよ。さすがに、ここまでの戦いになるなんて思ってもみなかったよ。」



封印した事で安堵感が広がる。




「先輩! 咲夜さん! 大丈夫ですか? 怪我酷いですよ!! 」




美冬を抱きしめたまま、夏子が呼んでいる。