悪役秘書は、シンデレラの夢を見る!?



入口から現れた立花さんが、ちらりと森元さんを見た後、小さくため息を吐く。

「……大丈夫でしたか? 噛みついてきたりとか」
「大丈夫。巧に二度と近づかないでほしいぐらいあの子には失望してるけど」

わざと聞こえるように言うと、後ろで森元さんが大きく肩を揺らしてるのが分かった。

「貴方が朝、書類を用意してくれてたのに会議がダメになってたら本当に辞めてもらおうかと思ったけど、首の皮一枚ギリギリ繋げて置いた感じ」

「多分、室長に褒めて貰いたくて暴走してるんだと思います。面倒な子ですね」

「本当。苛々しかしない」

歩きながら、立花さんがiPadを取り出して、接待先の庭の見どころや名称をスライドさせて簡単に説明をしてくれた。
私も何度か行ったことあったが、そこまで念入りに頭に入れていなかった。
外国の客人が喜びそうな説明を立花さんが纏めてくれていたので、さっきの森元さんと違い信頼できてほっとする。

「え、英田さん!」