「あの、私、また何か……」
「分からなかったら質問。それすらできないなら、栄子おばあさまの顔に泥を塗るから今すぐ辞めて。本当に要らない」
何も分からないと言いたげなおどおどした顔に腹が立った。
ウチの会社がそんな取り引きしたり、今、この企画にどれだけ力を入れてるのか理解してない。
「うちの会社のメインバンクである花園銀行の取締役代表は、栄子おばあさまの大学時代の教え子よ。うちの海外への橋渡しをしてくださってる旅行会社の社長も。栄子おばあさまの信頼で成り立っている関係だってあるの。でも、経営に口を出したことがなかった栄子おばあさまがあんたを入社させたってってどれぐらい凄いことが貴方知らないでしょ」
「英田秘書、ちょっと」
「邪魔しないでください。自覚もなく、甘ったれて仕事もできない人間に現実を伝えないと、許せない」
「これ以上、大きなミスをしたら私の権限で辞めてもらう。それぐらい貴方が今日したことは簡単に許されることじゃない」
そう言い終わると、竹口さんたち女子社員を見る。
「こっちは会社の事を考えて言ってるの。馬鹿みたいな慣れ合いとかやめて。今後、この子に仕事は雑用するにも誰か監視役つけてちょうだい!」
「英田秘書、行きましょう」



