巧の隣ということは、次期社長を支えられる存在ってこと。
それに今一番近い存在は、私しかいないでしょ。
「心を揺さぶられる様な、平凡で地味ででも何か輝くものを持っている女の子、とかね」
はい、とダーツを渡された。
そのまま、飲みのもを取りに消えていく。
中途半端に私をからかって、そのまま答えを教えてくれないまま、消えて行った。
「キースの馬鹿! それって、あの取りえも無い森元の事じゃないでしょうね!」
冗談じゃない。副社長もキースも、なんであんな平凡で努力もしない馬鹿そうな子を持ち上げるの。
こっちは一流の教育を受けられるように、器鍛えてきたんだから。
だから、例えそれのせいで、全く恋愛の仕方が分からないとしても。
「……」
「あはは。機嫌直して。君のネイルに合わせてオリジナルカクテル作ってもらったからさ」
「キース、あのね。私って恋愛経験ないんだけど」
「そうだろうね」
クスクスと、王子様スタイルで笑いながら、ゴールド色のカクテルを飲む。
「だったら、まず何から鍛えればいい? こう、巧にプロポーズさせたくなるように何を磨けばいい?」



