「良いよ、寝てて」
「なんでこんなに早いの?」
今日のスケジュールにこんなに早く起きる必要は無かったはず。
「ああ、家に寄るだけ。寝とけ」
「ふうん。寝る」
腕のボタンを閉め終わった巧がベッドに座ると、布団を肩までかけ直してくれたあと、額にキスしてきた。
「おやすみ」
隣に巧が居ないけれど、声がする。とびきり甘い声。
そして、少しだけシーツに巧の温もりが残っていた。
まるで砂糖菓子みたい。ふわふわと浮かぶ夢の中で、自然と目が閉じる。
それを確認して巧は立ち上がり、静かにドアを開けて部屋から出て行った。
むずかゆい。けれど嫌じゃない。
この感覚は一体、どこから沸き上がってきたんだろう。



