悪役秘書は、シンデレラの夢を見る!?



「本場の英語に触れさせてあげようかと」
「ひ、酷いです! 私だけ浮いてます!」

森元さんがお酒のメニューが英語なのに絶望しながら、涙目で私に訴えかける。
竜崎も立花さんも英語のメニューなんて読めないはずもなく、注文しているけれど、庶務課の子らとこの子たちはそこで躓いていた。

「こっちが強くないお酒で、これが甘いかな」
先に動いたのは巧だった。
「日本語でも大丈夫ですよ。私が注文しましょうか」
そして優しくエスコートするキース。
私の時はネイルに合わせたカクテルとか用意してくれたし徹底的だ。

「なんか室長とタウンゼントさんって似てますね」

「何でも出来ちゃう系だから?」

「うーん。なんていうか、雰囲気とか?」

竜崎が首を傾げてそう言うけれど、それは大間違いだ。

キースは育ちや環境の中で自然と身に付いたフェミニスト。
巧は優しい笑顔の裏の本性は、もっと腹黒い策略家だ。

猫を被っている人間と本物の違いも分からないとは。