悪役秘書は、シンデレラの夢を見る!?



素直になったというか、嫉妬とか不満とか隠さなくなってきたな。
それがちょっとなんだかむずかゆい。嬉しいのは嬉しいのだけど擽ったい。

セカンド・ニューヨークは、事前にキースが何か言ってくれていたのだと思う。
中に入ると、青いライトの中、フレアバーテンディングでバーテンダーが歓迎してくれていた。
先に数人の外国人がいたが、フレンドリーそうな笑顔で手を振ってきたので安心した。

「なんか、英田秘書がこんなところにいるとか似合いませんよね」
「俺も驚きました」

竜崎と立花さんがお互いカクテルを持って壁際でダーツの機械を眺めながら言う。

「二回目よ。似合わないところに連れてきたのはキースだから」

「あー、タウンゼント氏なら似合うッスね」
「タウンゼントさんって、すっごいオーラなのに気さくですよね」

私には似合わないと言いつつ、キースには似合うとか意味が分からない。
キースは確かに慣れているけど、私が浮いてると言いたいのか。

「それにしても、……一番このバーに似合わないのはこの人ですよね」

立花さんがちらりと一瞥したのは、森元さんだった。
立花さんも自分にも周りにも厳しい人だから、森元さんの行いにまだ腹を据えかねている。

「何で連れて来ちゃったんすか?」