「は?」
中から顔を出したのは、何故か上半身裸の暁だった。
「な、なななんで服着てないの!」
「鼻血出て、脱がされたんだ。ってか、なんで居るんだよ」
不機嫌そうに顔を掻きあげる暁。
それでも静かな平日の病院の廊下で、言い争うわけにもいかず。
「入れよ」
ムスッとした顔で言われたので、なんだか昨日の事を謝るタイミングを逃した私も気持ちが折れてしまった。
「これ、着替え」
「ああ」
紙袋を渡した後、無言になった。
日差しが暑いからか、カーテンは閉まっていた。
でも淡いオレンジ色のカーテンだったからだろうか。
部屋全体がオレンジ色に包まれて、なんだか落ち着かない。
それに。
それに暁の胸には大きな傷があったのが怖かった。



