青春メトロノーム


どんどん登校してくるが、暁の姿はない。

校門前に止まったバスを見ても、暁の姿な無かった。

「小学生の時もさ、身体弱いから休みがちだったよね」

「うん……」
「高校生になったから少しは体力ついたのかと思ったけど、環境の変化とか結構ストレスになっちゃうみたいだよ」

まあ大丈夫よ、と言ってくれたけれど、ホームルームの時間が始まるギリギリまで窓の外から目が離せなかった。

(昨日……)

昨日、暁は私とおじさんを見つけた時、走ってきていたんだろう。息も切れ切れで、汗を流していた。

あんなに必死で駆けつけてくれた暁に、私は酷い態度だった。
変わらない颯太の存在を選んで、振り返りもしなかった。

暁の気持ちも考えないで。

「……」

携帯を取り出したけれど、顔を見ずに謝るのも違う気がして仕舞う。

それでも暁に会うのは少し怖かった。