またその質問だ。 思いっきり頭突きをして暁がひるんだ隙に手を大きく振って掴んでいた暁の手を払いのけた。 「このままでいい。そんな風に颯太と比べようとする暁なんて嫌い」 「俺はお前が超好き。めっちゃ好き。――どうしようもなく好きだ」 顎を押さえながら、あっさりとまるでさっきのケータイの番号をあっさり教えるような感覚で暁は言った。 「隠すつもりもねえよ。俺と颯太は昔から、お前のその危なっかしくて優しくて弱いところが好きだったんだから」