「私で遊ぶな、バカ!」
五センチほどにまで近付いた紅い唇を、手で制して押し退けた。
「……昔は、kiss魔ってくらいエリからしてきたくせに」
まだチェアーの手摺りに両手を付いたまま見下ろしてくる翔に、この鼓動は絶え間なく走り続ける。
「子供の頃のことでしょ!」
でもそんな素振りは見せず、プチ睨みしてプイ! と視線を外した。
「照れんなよ。俺ら将来を誓い合った仲だろ?」
スマホを顎で差し、またいつものからかい眼と口調にカチンとするが、この男と戦っても時間の無駄。
私が、小さく溜め息を付くと、翔は笑いながら私の頭を撫でてきた。
「怒んなよ。まぁ、エリは……怒ってても可愛いけど」
少しだけ照れくささが入り混じる優しい笑顔に、不覚にも胸がキュン……。
翔は、時々こんなふうに、ふいに少年の頃の無防備な顔を見せてくる。
私は、そんな時ふと泣きたくなるのだ。
五センチほどにまで近付いた紅い唇を、手で制して押し退けた。
「……昔は、kiss魔ってくらいエリからしてきたくせに」
まだチェアーの手摺りに両手を付いたまま見下ろしてくる翔に、この鼓動は絶え間なく走り続ける。
「子供の頃のことでしょ!」
でもそんな素振りは見せず、プチ睨みしてプイ! と視線を外した。
「照れんなよ。俺ら将来を誓い合った仲だろ?」
スマホを顎で差し、またいつものからかい眼と口調にカチンとするが、この男と戦っても時間の無駄。
私が、小さく溜め息を付くと、翔は笑いながら私の頭を撫でてきた。
「怒んなよ。まぁ、エリは……怒ってても可愛いけど」
少しだけ照れくささが入り混じる優しい笑顔に、不覚にも胸がキュン……。
翔は、時々こんなふうに、ふいに少年の頃の無防備な顔を見せてくる。
私は、そんな時ふと泣きたくなるのだ。


