「……何て顔してんだ?」
そっちこそ……。
そう言い返しそうになるが、きっと翔は気付いていない。自分の瞳に、あんな切なく寂しげな色を映し出していたこと、きっと気付いてはいない。気付かれたくもないはず。
翔は、膝に両肘付いてマグカップを持ったまま、しばしぼんやりと前を見つめ続けた。やがて静かに右腕を伸ばしカップをテーブルに置くと、すぐに小さな息を付いた。
すぐに私を見下ろす力強い目は、パンドラの箱を開ける覚悟を決めたように見える。
その目はこの胸に、先程とは正反対のドキドキを連れてくる。私は、急激に緊張し始めるお腹に両手を当てた。
そっちこそ……。
そう言い返しそうになるが、きっと翔は気付いていない。自分の瞳に、あんな切なく寂しげな色を映し出していたこと、きっと気付いてはいない。気付かれたくもないはず。
翔は、膝に両肘付いてマグカップを持ったまま、しばしぼんやりと前を見つめ続けた。やがて静かに右腕を伸ばしカップをテーブルに置くと、すぐに小さな息を付いた。
すぐに私を見下ろす力強い目は、パンドラの箱を開ける覚悟を決めたように見える。
その目はこの胸に、先程とは正反対のドキドキを連れてくる。私は、急激に緊張し始めるお腹に両手を当てた。


