サプライズ★フィナーレ✿修正中✿

「これ翼の携帯?」

「……」

 しばらく返答を待つものの、翔は何も言わず無言のままでいた。

 私は、少し苛立ちながら翔の前に回り込み、目をそらしたままの顔をじっと見上げ続けた。

 ……どうして何も言ってくれないの?

 ポケットに目を移すと、イルカのイヤホンジャックが見えている。やっぱり翼の携帯だ。

「それ私が置きに行ったの。急ぎなら困ると思って。……もう一度置いてくる」

 胸ポケットに手を伸ばすと、翔にまた手首を掴まれた。

「……じゃあお前は? 何で泣いてたんだ?」

「……」

今度は、私が黙り込んでしまう番。
同じように翔から目をそらしていく。

 ……言えるわけない。

 あの部屋にいたのが、翔と思ったからなんて……。廊下に立っていたのが、翔だったからなんて。