「これ翼の携帯?」
「……」
しばらく返答を待つものの、翔は何も言わず無言のままでいた。
私は、少し苛立ちながら翔の前に回り込み、目をそらしたままの顔をじっと見上げ続けた。
……どうして何も言ってくれないの?
ポケットに目を移すと、イルカのイヤホンジャックが見えている。やっぱり翼の携帯だ。
「それ私が置きに行ったの。急ぎなら困ると思って。……もう一度置いてくる」
胸ポケットに手を伸ばすと、翔にまた手首を掴まれた。
「……じゃあお前は? 何で泣いてたんだ?」
「……」
今度は、私が黙り込んでしまう番。
同じように翔から目をそらしていく。
……言えるわけない。
あの部屋にいたのが、翔と思ったからなんて……。廊下に立っていたのが、翔だったからなんて。
「……」
しばらく返答を待つものの、翔は何も言わず無言のままでいた。
私は、少し苛立ちながら翔の前に回り込み、目をそらしたままの顔をじっと見上げ続けた。
……どうして何も言ってくれないの?
ポケットに目を移すと、イルカのイヤホンジャックが見えている。やっぱり翼の携帯だ。
「それ私が置きに行ったの。急ぎなら困ると思って。……もう一度置いてくる」
胸ポケットに手を伸ばすと、翔にまた手首を掴まれた。
「……じゃあお前は? 何で泣いてたんだ?」
「……」
今度は、私が黙り込んでしまう番。
同じように翔から目をそらしていく。
……言えるわけない。
あの部屋にいたのが、翔と思ったからなんて……。廊下に立っていたのが、翔だったからなんて。


