サプライズ★フィナーレ✿修正中✿

 私は、逃げるようにサッとグラスを持ちながら立ち上がると、翼が思い出したような声を出し顔を上げた。

「翔君ね、本当は大口の仕事入ってて、先週イタリア出張だったけど、愛梨が心配でキャンセルするっつうから、心配した翔輝が行く事態にまで陥ったんだよね。いくら顔同じだからってお互い別々のブランド。しかも翔君はメンズ、翔輝はレディース。でもさすがの翔輝のおかげで、何とかなっちゃったから良かったけどね」

 えっ!? 嘘……。

 翼は、驚いて呆然とする私を黙って真っ直ぐに見上げた。

 私は、申し訳なさと恥ずかしさでいっぱいになり、すぐにその目を外してしまった。

「……ってわけだから、そろそろコアラ生活から脱出してね。マジ翔君の為にもさ。言っとくけど、責めてるわけじゃないからね。私も親亡くした痛みは、よーくわかってるし。私は、愛梨ほど繊細じゃないし、愛梨ほど親との絆強くなかったから、そこまで落ち込まなかったけどさ。……私こそ親不孝娘だよ」

 何言ってるの? 翼が親不孝なわけない。むしろ自慢の娘だし。

 でも何て言葉をかけたらいいのかわからずにいた。翼の自分を責めてるような表情から、今は何を言っても慰めにならない気がした。