「消えた……」

ミキの後ろの何かはユウに向かって怪しく笑って消えた。

「すごい怖かったね!」
「最後のアレは意外だったよね、ユウ」
「あ……うん。すごい……怖かった」
「ユウ?体震えてるよ。大丈夫……?帰った方がいいんじゃない?」

アミが心配してくれた。いち早くこの場所を抜けることができるチャンス。ユウはそれを逃さない。じゃあ帰るね、と言ってユウは帰った。

「何だったんだ、アレ……」

とにかく早足で逃げた。


だけど、何かが追って来ているような気がした。


何か分からない、何かが。


ユウは逃げた。

全力で、捕まらないように。