にわかに、遠くで床がきしむ音がする。


...見回りだ。


そう思った麻尋は、素早くビデオテープを抜いてポケットにしまうと、静かに布団の中に入った。


その直後、ドアがキィと音をたてて開く。そして、出ていった。


チク タク チク......... カチッ


時計の長い針と短い針が、12時をぴったりとさした。


絶え間なくきらきらと夜空を照らす星。


この春、麻尋は中学生3年生になりました。