きみと歩んだ軌跡


「おい。」

あきれて、またため息をついていると、突然、低い聞きなれない声が上から降ってきた。


見上げると、少しこげ茶色がかかった髪の毛。すらっとした体型に、男の子なのにきれいな顔。


「......宮沢くん。」


ぽつりと声をもらした麻尋に、気がつく鈴菜。


「あ... 。」


麻尋と鈴菜もポカンとそのきれいな顔を見つめてたまま。