「......河原?大丈夫か。」


ついぼうっとしていたら、瀬上に話しかけられた。


「え... 、あ、はい。」


不思議。記憶って、不思議。


なんかあたたかい気持ちになる。


瀬上はピアノのふたを閉めた。