「...麻尋ちゃんっ!どうしたの、そんなぼーっとしちゃって。」
気がつけば、みんなががやがやして、立ったり座ったりしているひとがいた。
一気に、もとの教室のがやがやが耳に入ってくる。
「あ、べつに... 。」
「みんなレクするんだよ。絵しりとりだって!黒板使った!」
絵しりとり... 。黒板... 。
「黒板に、絵を描くの?」
鈴菜は、手に白いチョークをもって笑った。
「うん、ほら。次麻尋ちゃんだってー。」
... どうやら、席の縦の列が1つのチームらしい。
麻尋は、前の席の女の子から白のチョークを受けとると、呆気にとられながらも、黒板へ向かった。