きみと歩んだ軌跡





あたしが答えることなんて、うなずくか首を振るか。


だって、今でもあの施設長はいるわけでしょ。だったら、言いたくない。


それに、今まで何年間も続いてきたことを、いまさら事件にされても。




だから、詳しいことは答えなかった。


けど、遠藤さんはなにも言わずに、うなずく。




「ありがとう。じゃあ少しここで待っててくれるかな。」


そう部屋を出ていった。




あたしは、みんなに会いたくて来ただけ。べつに情報提供しにきたんじゃない。


だれもあたしを見ていないことを確認すると、静かに部屋を出た。