その上から、見下ろす施設長の顔。

すぐにでもかきけしたくて、うめくが、体が動かない。


「あたしだけじゃない...みんな...みんな。みんなあんたにやられてるんだよ!そんなやつ、絶対に許さないっ...!!」


気力だけで立ち上がり、手に持っていたテレビのリモコンを思いきりあげた。


.........そのときだった。



「麻尋、やめろ!」


ぐっと腕をつかまれ、リモコンが手から落ちた。


聞きなれた声。すこしほっとする、そんな声。

でも、つい最近知った声は。



「........せ、瀬上せんせい... ?」