麻尋は再び胸を押されると、蚊の鳴くような声で。 「...優衣も拓実も、みんないるのに...どうしようっ...。」 それもまた、普段の麻尋からは想像できないような口調で、声で。 「...河原?」 麻尋の異変に驚きながらも、冷静さを保とうとする瀬上。 呼び掛けても、返事はこない。 「とりあえず、家まで送っていくから...。」 「来ないでっ!!」 瀬上が近寄ろうとすると、大声をあげた。 「......自分で帰ります。」 そう言い残すと、スタスタと教室へ向かった。