「......それは多すぎだろ。ケガ...にしては。」 ふたりして、声をひそめる。 「そうなのよ。いじめってわけでもなさそうだし。まあ、実際本当にケガして来たこともあるし。」 麻尋を見つめる。安らかに眠っている姿の裏に、どんなことをせおっているのだろうか。 いまさっき、苦しんでいた麻尋の姿が脳裏によこぎる。