10年前私たちを捨てたあいつと名前が同じだったからだ。

柚木「おとう…さ…ん?」

「そうだ、覚えてくれたんだなお父さん嬉しいよ」

怖い…捨てられたあの日を思い出す。大好きだったお父さんなのに…震えが止まらない。

「それでな一緒に住まないか?」

え?なにいってるの?

「いあお母さんの事は本当に後悔してるだから柚木と柚羽を引き取りたい」

今更何をいってるの?お母さんがどれだけ苦労したと思ってるの?お母さんがどれだけ泣いたと思ってるの?

涙で前が見えない…震えが止まらない…

するとふと手にもっていた受話器を柚羽が取り上げ

柚羽「すいません柚羽です申し訳ないのですが今後一切柚木に近づかないで頂けますか?」

がちゃっ

柚羽がそっと抱き締めてくれる。
優しい柚羽…柚羽暖かい手が私を包み込んでくれていた。

その後私たちはお父さんについては触れないように過ごした