皆は黙って聞いていた…



花火は皆に笑顔を作り



「まぁ、詰まるところ
私がヘタレだったって事よ」



そう言うと優子は花火の頬に手を当てて悲しい顔で



「花火ちゃん…
ごめんなさいね
もっと早くに探せていたら…

姉さんもあなたも苦労しなかったのにね…」



そう言うと花火は首を横に振り優子の手に手を乗せた



「ありがとう
心配かけてごめんなさい…

もう、大丈夫。
今はただ、緑が目覚めることと
父親の行方を探すことを最優先する事にしたの…」



それを聞いて真守が



「父親探しなら、俺も手伝わせてくれ!
親父の罪は蟻ほどにも消えはしないけど…
せめて、そのくらいはさせて欲しい…」



「で、でも!
お父さんの事は息子に何も関係ないじゃない!」



彩が叫ぶと花火も笑いながら



「彩ちゃんの言う通り
あなたは父親とは違う人間。
ありがたいけどこれは1人でできるから大丈夫
聞いて欲しかっただけだから…
もう2人とも、私に話しかけないで」



そう言いタカと優子の手を取り歩き出した