ホワイト・ライ―本当のこと、言っていい?

「でも純が誰にも言いたくないって」

「春ちゃん先生の病気もだけど、俺信用なさすぎない? 他人にバラしたりしないよ?」

「うん。別に守を信じてないわけじゃないんだけど。ごめん」

「長女体質っていうか、一人でそんなさぁ。まぁいいけど。東城先輩にはちゃんと聞いてもらいなよ? 頼られたら嬉しいもんだよ、男はさ」

「なにそれ。わかったようなこと言って」

「姉ちゃんよりはわかってると思うよ。先輩もこんなめんどくさいの相手にして大変だなぁと、弟としては謝りたいよ、ほんと」


どんどんシゲの株が上がって私のが下がってるのはどういうことなんだろう。


「好きな子いると思ってるみたいですよって言ったら驚いてたよ」

「そんなこと言ったの!」


こっちこそ驚いて言ったら、守は慌てたように「あれ、まずかった?」とびくびくし始めた。


「そういう風に口が軽いから言えないんだよ。純のことうっかり誰かに話したりしたら縁切るからね!覚悟しといてよ」

「わかってるよ。口止めされたら言わないって」


分が悪いと思ったのか、守は切り上げて部屋から出て行った。


私のためってわかるけど、ほんとに余計なことばっかり言って!