昇降口を出ると、よく知る後ろ姿を見つけ、近寄って声をかける。 「理沙!」 「舞、今帰り?」 舞が声をかけた相手は、井上理沙 (いのうえ りさ) 舞の幼稚園時代からの幼馴染であり、小学校6年間同じクラスで過ごし、舞がこの世で最も信用できる、世界一大切な親友だった。 理沙とは美雪のように遠慮なしに絡んだりはしないが、理沙は舞が無条件に信頼できるたった1人の人物だ。