***** チョークを手に、黒板の前に立つ舞。 "長谷部くん、好きだよ" 毎日同じ場所に同じことを書く。 「素直になれたら…楽なのに」 言葉にできない思い… それを吐き出すように書き綴っては黒板消しで消す。それの繰り返し。 初めて書いた時とは違い、できるだけ綺麗に消す。 それでも薄っすらと残る跡。 それを指でそっと撫でる舞。