ちょうどトンネルに入り、走行音が大きくなる。 「……いるよー。」 ゴーーーッ 舞はトンネル内で反響する走行音に掻き消されないように、力強く答えた。 「…ふーん…。」 実が興味のなさそうな声を出す。 (聞いといて何だよ…その態度…) 実の態度に苛立ちを覚え、舞はそっぽを向いた。 「何でそんなこと聞くの?」 そっぽを向きながら実に聞く。 「…別に、特に理由はない。」 少し間を空けて答えた実。 「少し、気になっただけ…。」 実は欠伸をしながら、付け加えるように言った。