ばいばい、大嫌いな人


「間違って買ったって言ったろ、いらねぇから、冷める前に飲めよ。」
「…ありがとー。」
両手で空き缶を包むと、手のひらから温まっていき、心まで温まっていくような気がした。
コーヒーを飲む実の横で、舞はミルクティーに口をつける。
「あったかい…」
「…そりゃよかった。」
静かに新幹線の到着を待つ2人。
二人の間に会話はない。
その沈黙は、心地のいいものだった。
その後、新幹線に乗り込んだ2人は、受験会場まで他愛ない話をした。