空と海と大地と…

火事は、幸いボヤ程度に済んだのだ。



あの時から1時間後まで残り5分。



5分遅かったら…



5分遅かったら、この家は赤く染まっていたのか。



私は、先生の奥さんらしき女の人が火を消すのを見届けると、
私に会いに出て来る前にその場を去った。



私の名前と顔を知られたくなかったから。



ほっとして、ふと後ろを向くと…。