笑顔を持たない少女と涙を持たない少年



我に、返った。


聞き慣れた、声。


どこから聞こえてきたかは分からない。


私の頭の中で記憶が蘇ってきて聞こえた声なのかもしれないし、本当にどこかで私を呼んだ声なのかもしれない。


分からないけど、でも。


どちらにしよ、そろそろここを出なくてはならない時間を迎えている頃だろう。


壁にかけられていた時計を見る。


やっぱり、もう、こんな時間。


時計はすでに、放課後の時間帯であることを示していた。