そして。 私の連絡先なんて、教えるつもりは1%もなかったのに、何故だろう。 「私も、連絡先、教える」 「ありがと、じゃあ追加しとく」 気が付けば、私は奏に連絡先を教えてしまっていた。 理由は、自分でも分からない。 でも、理由になるものがあるとすればただひとつ。 奏のことを――もっと知りたかったということ。 奏と――もっと仲良くなってみたかったということ。 これで、良かったのだろうか。 私のスマートフォンの中の連絡先リストには、家族くらいしか追加されていない。