「エミ?」 横を向いていたその瞳が、私の方へと動いてきて。 「あ…ごめん」 理由は分からないまま、心臓がドキリと音を立てた。 自分でも驚く程、奏の横顔に見入っていたようだ。 教えて欲しい、と頼んだのは自分なのに、その回答もろくに聞けないほど見入っていたなんて。 私は、どうしてしまったのだろう。 私はすぐに奏の瞳から視線を外すと、机の上に置かれたカップへと再びその視線を逃がす。 あんなにじっくり見つめて、不審に思われたかもしれない。