でもその少女と少年は、やがてきっと大切な何かに巡り合い、“本当の自分”、そして“本当の幸せ”に気が付いていく。 本当に、私たちのように。 「奏に出会って、私は気が付いたの」 私はそのドアに、そっと手を伸ばす。 指先にはまだそのドアの感触が残っているから、またここにすぐに入れそうな錯覚を起こすようだ。 「ん?」 そんな私を見て、奏は優しく返事をする。 「嬉しい感情も、悲しい感情も、どんな感情でも――それを誰かと共有できることって、本当に幸せなことなんだなって」