奏はドアを見たまま、口を開く。 「このドアは――“不思議体質”のやつしか開けることができねぇんだよ」 「不思議体質って、奏と私みたいな?」 「ああ」 そう言われれば、そうなのかもしれない。 それに、もしそれが本当なら全てのつじつまが合う。 私たちがこの部屋で過ごしていたとき、誰も入ってこなかったのは、この学校に私たち以外の“不思議体質”がいなくて誰もこのドアを開けられなかったということになる。 そして今、私たちがこのドアを開けなくなったのは。