そもそも私は授業に出なくても卒業できる方法を考える必要もなかったし、知る必要もなかったから。
テスト期間にいい点数を出していれば出席日数は関係ないというシステムが、この学校にはあったのだった。
「そうだったね、安心した」
少しの間授業に出ないで生きたいと母親に伝えたとき、成績についてのことを言われなかったのは、母親がこのシステムがあるのを知っていたからなのかもしれない。
奏は授業には出ていなかったけど、そのテスト期間はしっかり良い点数を打ち出していたということだろう。
少しずつ謎が解けた気がして、納得した私は再び黒板を消し始める。
「それで、もうすぐそのテスト期間が始まるんだよな」
ガタン、と響いた音は、奏が席から立ち上がった音。

