部屋を飛び出していったりぃの後ろ姿が幼い頃からずっと変わっていなくて、私は―― 笑った。 ――今確かに、笑えていた感覚があった。 私はもう一度、指先で頬に触れてみる。 すると、頬も口角も、上に持ち上がっていて。 私は、本当に笑えるようになった。 りぃの部屋にはクローゼットの前に、細長い鏡がある。 私はその鏡の前へと移動して、顔を近づけた。 いつもと変わらない私が映っていて、しばらく見つめ合った。