今まで伝えようともしなかった、全てのこと。 他の誰かに、自ら伝えることができた。 精一杯立っていて、意地でも抜かなかった力が、今この瞬間、本当に抜けきって。 「依美っ」 また、奏に助けられた。 倒れかけた私の身体を、奏は支えてくれる。 いつもなら“ごめん”と、すぐにその腕から離れる私だけど。 「っ、奏」