「待って、写真、撮ってもいい?」 私は片手でフォークを受け取りながら、もう片方の手に持っていたスマートフォンで、カメラ機能を開く。 「いいけど、何のために」 奏は笑って、自分の分のフォークを手に取った。 「奏がはじめて私に料理作ってくれた記念」 「なんだよそれ」 何気ないことかもしれないけど、きっと私にとっては、一生忘れられない日になるだろうから。