笑顔を持たない少女と涙を持たない少年



「…イチゴのタルトがいいかな」


私が小さく呟いた言葉に、絶賛の声が上がって驚いた。


「いいね!賛成!お父さん、明日のケーキはイチゴのタルトでよろしくね~」


「イチゴのタルトは父さんも大好きだ、依美も依梨も賛成なら明日買ってきてやろう」


「貴方の好みはどうでもいいっていうのに」


りぃの言葉に頷いた父親と、呆れて笑った母親。


――明日、私の誕生日がやって来る。