笑顔を持たない少女と涙を持たない少年





「そんなことがあったんだな」


母親とあの話をしてから、一夜が明けた。


私は今日もいつもと変わらず、奏と一緒に過ごしている。


そしていつもと変わらない部屋の中で、昨日の私が母親とどんな話をしたのかを全て伝えていた。


奏は私の話を全て聞き終わると、笑ってそう呟いた。


「奏が教えてくれたこと、ちゃんと伝えられた」


私は紅茶を飲みながら、奏の瞳を見る。


「俺は何も教えてねぇよ、依美が自分で気がついたことだろ」