――違う。 俺は、見つけた。 その箱の横に、彩菜の文字で書かれた一枚のメモを。 “奏へ 彩菜”。 それだけ書かれたメモを見て。 確信した俺は、その箱に手を伸ばした。 指先が少し、震えているような感覚がして。 それでもしっかりと、箱を支えて。