そして、そのまま物語を読もうとしたとき。 俺は著者の名前を見ていないことに気がついた。 そしてその本の表紙を見ようと、もう一度本を閉じた瞬間。 「っう…グスン…っ」 ――誰かが入ってきたと思えば、聞こえてきたのは涙をすする音。 振り返って、ドアの方に視線を動かす。 そこには――、一人の女子生徒がいた。 目が合って、少しの間見つめ合う。