笑顔を持たない少女と涙を持たない少年



その頃からりぃは、誰よりも優しかったのかもしれない。


そして私は、それが嬉しいと思い続けてきたのかもしれない。


薄暗い空間の中でぼんやりと光を放つ、その星たち。


キラキラ、私には、ほど遠い世界で。


星に願いを、なんて言葉がある。


だけど。


そんな言葉、私には関係がない。


本物の星なんて、願う必要も見る必要もない。


私にはこのウォールステッカーの星で、きっと十分なんだ――


「依美、ご飯よ」


天井を見つめたままの私の耳に届いたのは、ドア越しの母親の声だった。