自分の意思じゃないと気が付いて、悔しかった。 器用に生きられなくて、でもどうすればいいかなんて分からなくて。 結局いろいろな何かに押しつぶされて、心が悲鳴をあげて、それさえにも気が付けなくて。 悔しかった。 「依美」 奏に抱きしめられたままの私。 私を抱きしめたままの奏。 名前を呼ばれて、心臓も、脳内も、耳も、身体中の全てを奏の声に鷲掴みにされる感覚がして。 そっと、奏の声が響く。 「優等生、やめちゃえよ」