笑顔を持たない少女と涙を持たない少年



つけたくない。


つけたくない。


――つけられたく、ない…?


「…ちゃんとしないと、周りの人に――」


その言葉を、口にした途中で。


私の言葉は、止まった。


何か、違和感があった。


奏の手はまだ私を離していない。


今私が確かに感じた違和感の理由を、冷静になって考えてみる時間があると思った。