笑顔を持たない少女と涙を持たない少年



たくさんの聞きたいことを、聞けずにいる私。


何だか歯がゆいけど、うまく言葉にもできない。


「なぁ依美」


奏は自分のネックレスを見つめたまま、私にそう声をかける。


「何…」


ネックレスを見る奏を、見る私。


伏し目がちになったその目は、アニメの世界の綺麗なキャラクターのように繊細で、私は思わず息を呑む。


「このネックレス、本当の幸せに気が付くためにあるんだってよ」