笑顔を持たない少女と涙を持たない少年



「何かすげぇ偶然だな」


奏は、笑顔で言う。


本当に、そう思う。


だけどその笑顔に、私は無表情で言葉を返す。


「…そうだね」


表情がないから素っ気なく聞こえてしまうかもしれないけど、心では本当に凄いことだと、感激はしている。


こんなときにもこの感情が伝わらないのが、少しもどかしい。


でも大丈夫、奏ならきっと、分かってくれているはずだから。


それより奏は、このネックレスについて知っているのだろうか。


一緒に入っていた白い紙に書いてあった、あの言葉。


本当のことなのかどうか、知っているのだろうか。